【22】戸田家 女将 寺田まりさん

留学先のイギリスでご主人と出会い、戸田家に嫁いだまり女将。天保元年(1830年)創業の老舗旅館には、個人も団体もリピーターが多く、まり女将より昔の戸田家をご存知のお客様もいらっしゃいます。そんな中、一歩一歩着実に、女将としての心得を学び、顧客とも従業員とも心を通わせています。

実際に鳥羽に来て、駅から見える宿の大きさに驚きましたね。もちろん、それなりの覚悟はありましたが、プレッシャーを感じる宿の歴史や規模について何も知らなかったから、いろいろと素直に受け入れられたのかもしれません。主人の父や祖母、また叔父や叔母からたくさんの事を教えていただきました。もともと接客は好きでしたので、特に悩むことはありませんでしたが、やはり188年の歴史ある旅館で館内に祖父、祖母の由緒ある骨董品などのコレクションを飾らせてもらっているので、そうやって受け継がれてきた物も、そして心も、大切に繋いでいかねばなりません。

海外の方々が日本に興味をもってくださることはうれしいことです。なるべく、寄り添えるようにと心掛けております。まだ社員に英語が話せる者がいなかった頃は、海外からお客様が見えると、片言の英語で対応させてもらうこともありました。異国でコミュニケーションがとれることを喜んでいただいて、心を持って接することも大切だと痛感しました。特にイギリスからお越しになった方とは話が盛り上がりますね。

旅館の経営は叔父である社長が進めているので、皆がその方針に従い、ベクトルを合わせていけるようにするのが、わたし自身の役割だと思っています。スタッフも協力的ですが、新しくチャレンジするときには、課題もあります。そんなときは解決法を探り、成功するための方法を考えます。

年間16万〜17万人のお客様にご来館いただいております。1月は全体の5割がリピーターのお客様です。毎年お越しいただけるというのは、感謝しかありません。団体のお客様もリピーターが多いですが、毎回ご満足頂けるよう、出来る限り同じ係が担当につくようにシフトを組んでおります。嬉しいことにお客様も覚えていてくださり、和やかな雰囲気でお過ごし頂けるようです。

ここ数年、改装やレストラン新設オープンが続きました。変わらぬ対応を求められる反面、戸田家へのご期待に応えられるよう、新たなことにもチャレンジしないといけません。

中国人実習生も含めて、従業員の数は200人を超えております。ホテルと違って客室や食事会場などで、お客様と接する時間が長いのが旅館業です。お客様によって求めるものは違いますが、それぞれのお客様に合わせた距離間を保ち、居心地の良い時間をお過ごし頂けるように心掛けております。


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